AIを使ったプレゼン資料作成では、スライドの見た目を作る前に、誰に何を判断してほしいかを決めます。構成案や表現の下書きは支援できますが、根拠のない数字や、説明できない図が増えれば発表の準備は終わりません。
構成、スライド、根拠、発表時の説明を順に確かめると、AIへ任せる部分と自分で決める部分を分けやすくなります。
最初に発表の条件を渡す
製品例として、Copilot in PowerPointではプロンプトからプレゼンテーションを作成できます。利用可能性は契約や組織の設定に依存します。Microsoftの作成手順
ただし、製品を選ぶ前にも整理できることがあります。聞き手の知識、発表時間、会議の目的、伝える事実、まだ不明な点です。「AIについて10枚作って」では、導入判断の資料なのか、初学者への説明なのかが決まりません。
構成案を先に作る
次は架空の社内提案の依頼例です。実際の機密情報を入力する前に、利用する環境と情報の取り扱いを確認します。
聞き手:運用手順の改善を判断する部門責任者
目的:検証環境で手順見直しを試す了承を得る
時間:10分
確定情報:現状の困りごとと候補案は添付メモに記載
依頼:まずスライドの見出しと各ページの結論を提案する
制約:効果の数字や他社事例は追加しない。不足情報は別に示す
構成を見た段階で、提案、根拠、必要な判断がつながっているかを確認します。重複するページや、聞き手の判断に不要な説明は、この段階で減らします。
一枚ごとの役割を明らかにする
次は同じ架空提案のページ設計例です。枚数はノルマではありません。
| ページの役割 | 伝える内容 | 確認する材料 |
|---|---|---|
| 現状 | どの作業で困っているか | 観察した事実 |
| 提案 | 何を変え、何を試すか | 対象と実施条件 |
| 比較 | 現状維持と試行案の違い | 利点、負担、未確定事項 |
| 依頼 | 今回決めてほしいこと | 範囲、担当、次の確認日 |
「改善効果」という見出しに、測っていない削減率を置かないようにします。未計測なら、検証で何を測るかを示すページに変えられます。
数字と図を元資料へ戻す
AIが作ったグラフは、見た目だけで確認しません。値、単位、期間、母数、軸の意味を元資料へ戻って確かめます。比率と件数を混同していないか、比較対象の条件が同じかも見ます。
概念図では、矢印が処理順序なのか、データの流れなのか、因果関係なのかを明確にします。配置が整っているだけで、関係が正しいとは限りません。説明用の仮の数値や架空例なら、そのことを聞き手が分かるように示します。
外部の図や画像を使う場合は利用条件を確認し、引用する資料名や参照先を残します。生成画像でも、実在の設備や実績の写真として扱わないようにします。
最後は発表の形で確認する
スライドの文章を読むだけでなく、予定時間で説明してみます。図を見せたときに必要な補足が多ければ、図の見せ方か構成を直します。小さい文字や長い表は、作業画面で読めても投影時に読めない場合があります。
AIに想定質問を出してもらう方法もありますが、質問への回答は元資料で確認します。答えが未確定なら、誰がいつ確認するかを整理します。
資料作成の業務へAIを取り入れる際は、下書き生成だけでなく、根拠確認と承認の工程も含めて考えます。テクノヴァースへのお問い合わせでは、対象の業務と現在の作成手順をお伝えください。